こんにちは、経営推進部の藤巻です。
経営者や間接部門のスタッフが日々頭を悩ませる1つが経費削減の問題ではないでしょうか?
経費には大きく分けて「直接費」と「間接費」があります。
特に「間接費」は、製品やサービスを生み出す直接的な活動とは一線を画す経費であるため、見落としがちです。そして一つ一つの費用の金額がそれほど大きくないため、コスト削減の対象になりにくいところがあります。しかし、この間接費を適切に管理・削減することで、企業の収益改善に大きく寄与することができます。
今回はこの「間接費」にスポットを当ててみたいと思います。
間接費 (Indirect Costs)とは?
製造業の場合は、製品の製造には関連するが、特定の製品に直接帰属することが難しい費用。
- 例:工場の運営や維持に関わるコスト(電気料金、工場の家賃、管理部門の給与など)。
販売業の場合は、商品の販売には関連するが、特定の商品に直接帰属することが難しい費用。
- 例:店舗の運営や維持に関わるコスト(家賃、電気・水道費など)、従業員の給与、広告宣伝費、事務用品費など。
これらは具体的な製品やサービスの数量に直接リンクしないため、一定の範囲内での固定費としての性格を持ちます。
直接費 (Direct Costs)とは?
製造業の場合は、製品の製造に直接関連する費用。
- 例:原材料、部品、直接労働費(製品を直接製造する労働者の給与など)。
販売業の場合は、販売される特定の商品に直接帰属する費用。
- 例:商品の仕入れ費、商品に直接関連する運送費、商品の保管費など。
直接費は、特定の製品やサービスのコストとして計算しやすいのが特徴です。
しかし安易な直接費の削減は商品やサービスの質を下げることにも繋がるので注意が必要です。
この分類は、製品やサービスのコスト計算や価格設定、財務分析などの多くのビジネスプロセスで非常に重要です。直接費と間接費を正確に分類することで、製品やサービスの利益率を正確に計算したり、コスト削減の機会を特定することができます。
間接費削減のポイント
- 分析と監視:まず、現状の間接費を詳細に分析し、どこにいくらかかっているのかを明確にする。これを定期的に監視し、変動を追跡します。
- 予算設定:部門ごとの予算を設定し、それを超えないように管理します。
- 無駄の削減:不要なサービスや契約を見直し、削減や廃止を検討します。
- 自動化:業務の自動化や効率化によって、人件費や時間を節約します。
- ベンダーとの交渉:サプライヤー(企業に対して商品や原材料を販売している会社)やベンダー(仕入れした商品を消費者へと販売する会社)との契約内容を見直し、より良い条件を交渉します。
- アウトソーシング:特定の業務を外部に委託することで、コストを効率的に管理します。
- エネルギー効率の向上:省エネ機器の導入やエネルギー使用習慣の見直しで、電気やガスなどのコストを削減します。
- リモートワークの推進:オフィスの維持費や通勤費の削減、リソースの最適化などを目指します。
- 物流・在庫の最適化:在庫を最小限に保ちつつ、効率的な物流システムを構築します。
- 継続的な教育・トレーニング:従業員に対する継続的な教育やトレーニングを行うことで、業務の効率化やミスの削減を目指します。
- テクノロジーの活用:最新のテクノロジーやソフトウェアを活用して、業務プロセスを効率化します。
- フィードバックの収集:従業員や関連部門からのフィードバックを収集し、改善点や新しい削減方法を探求します。
実践した間接費の経費削減の一例
▶️消耗品購入先の見直し
- A4やA3のコピー用紙
- ハンドソープ
- トイレットペーパー
- ごみ袋
- パーツクリーナー(工場消耗品) など
定期的に購入する必要がある消耗品の購入先の見直しをしました。
ホームセンターで購入していた商品を100均に変更したものもあります。
(トイレットペーパーはダブルからシングルに変更しました)
また、実店舗に出向いて直接購入していたものをネットショップ購入に変更してスタッフの工数削減とガソリン代削減にも繋がりました。
▶️デュアルモニターの輝度を下げて統一
スタッフ1人1台、デュアルモニターを使ってデスクワークをしているため、モニターの台数も多くあります。
全員のモニターの輝度を50に統一する事で、経費削減ができました。
(ディスプレイ輝度を下げることで目の疲れが軽減するとも言われていますので一石二鳥?)
▶️夏季はトイレ便座スイッチと洗面の小型電気温水器の電源OFF
夏季は、上記のスイッチをOFFにしました。暑い時期は全く苦にならないですよね。
▶️レンタルマットを一部やめる
毎月1回交換に来てくれるレンタルマット。
社内の複数箇所にありましたが、外から直接入らない場所のマットはあまり汚れないので、思い切って一部を辞めました。
経費削減を実践したほんの一例をご紹介しました。一つ一つの削減単価は少額かもしれませんが、どれもすぐにでも実践できますし長い目で見ると大きな差に繋がりますよね。
最後に
利益を生み出すためには「売上を上げるか」「費用を下げるか」の2つしかありません。
経費削減は、上層部や管理部門だけの取り組みでは限界があり、スタッフの意識改革が必要となります。全社員が節約の意識を持ち、日々の業務で無駄を省くことが大切です。スタッフへの啓発活動や研修を行うことで、経費削減の文化を根付かせることができます。
また間接費の削減は、企業の収益性向上だけでなく、環境への配慮や社内の意識改革にも繋がります。一見小さな取り組みも、積み重ねることで大きな成果を生むことができるでしょう。
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