この記事の目次
言葉のない暴力に、一人で傷ついていませんか?
「おはようございます!」と元気よく挨拶したのに、返ってくるのはパソコンのキーボードを「ターン!」と激しく叩く音だけ。 何か業務の質問をすると、こちらと目を合わせることもなく、深いため息混じりに「……で、用件は何?」と冷たく言い放たれる。 明確な暴言を吐かれたわけではないけれど、その人がオフィスにいるだけで、まるで薄氷の上を歩くようなピリピリとした張り詰めた空気が漂う――。
みなさんの職場に、そんな「いつも不機嫌な上司や先輩」はいませんか?
こんにちは。コア・イノベーション人事担当のコイデです。
近年、ビジネスの現場やSNSを中心に急速に注目され、問題視されている言葉があります。それが「不機嫌ハラスメント」、通称「フキハラ」です。

殴られたわけでもない、直接的な暴言を吐かれたわけでもない。だからこそ、被害に遭っている方は「自分が気にしすぎなのかな」「私が何か怒らせるようなことをしてしまったのかな」と、一人で抱え込み、自分を責めてしまいがちです。
しかし、この「言葉のない暴力」がもたらす精神的ストレスは非常に甚大です。中には、フキハラによる慢性的な胃痛や不眠に悩み、大好きだった仕事やキャリアを諦めて退職せざるを得なかったという方も大勢いらっしゃいます。
もし今、あなたが職場の「不機嫌」に怯え、毎朝会社に行くのが憂鬱で心がすり減っているなら、まずはどうか自分を責めないでください。あなたは決して悪くありません。
今回は、人事の視点からこの「フキハラ」の醜い正体を解き明かし、明日からあなたの心を守るためにできる具体的な対処法、そして「もう本当に限界だ」と感じたときの救済措置について、優しく丁寧に解説していきます。
1. そもそも「不機嫌ハラスメント(フキハラ)」とは?
フキハラとは、「自分の不機嫌な感情を隠そうとせず、あえて周囲に撒き散らすことで、他者を威圧・コントロールしたり、職場の環境を著しく悪化させたりする行為」を指します。
厚生労働省が定義するパワーハラスメント(パワハラ)のように、「大声で怒鳴る」「無理な難題を押し付ける」といった明確な加害行動が見えにくいため、周囲も「あの人はただ機嫌が悪いだけだから」と見過ごしがちです。その結果、被害者が一人で孤立しやすいという非常にタチの悪い特徴を持っています。(※①)
職場にはびこるフキハラの具体例
あなたの周りに、以下のような行動をとる人はいませんか?いくつか当てはまる場合、それは立派なハラスメント環境です。
・物音で「怒り」をアピールする:
ドアを乱暴にバタンと閉める、ファイルや書類を机にバシッと叩きつける、キーボードを破壊せんばかりの強さでタイピングする。
・「ため息」や「舌打ち」の乱発:
話しかけたり、指示を仰ごうとしたりするたびに、「はぁ……!」と大げさな溜め息をつく。あるいは、思い通りにいかないと小さく舌打ちをする。
・無視、または極端に冷淡な態度:
必要最低限の業務連絡すら、チャットの短文(「了解」「不要」など)だけで済ませ、対面では一切目を合わせようとしない。
・「不機嫌バリア」による業務妨害:
話しかけにくいオーラを意図的に出すことで、部下からの報連相(報告・連絡・相談)を遅らせ、ミスを誘発させる。
これらはすべて、大人のビジネスパーソンがやっていい行動ではありません。オフィスの空気を一瞬で凍りつかせ、周囲のメンバーの集中力やパフォーマンスを著しく低下させる、企業にとっても見過ごせない重大な「感情のテロ行為」なのです。
【人事・法律の視点】フキハラは「パワハラ」として会社や加害者が訴えられるリスクがあります
「不機嫌なくらいで法律や警察は大げさな……」と思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。
厚生労働省では、職場におけるパワーハラスメント(パワハラ)を以下の3つの要素すべてを満たすものと定義しています。
【厚生労働省によるパワハラの3定義】
1.優越的な関係を背景とした言動であって、
2.業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
3.労働者の就業環境が害されるもの
フキハラ加害者の多くは上司や先輩であり(①優越的な関係)、不機嫌を撒き散らす行為は業務に全く必要ありません(②範囲逸脱)。そしてそれによって部下が精神的に追い詰められている(③就業環境の悪化)のであれば、フキハラは明確に「パワハラ(精神的な攻撃)」と認定される可能性が非常に高いのです。
もしフキハラがパワハラと認定された場合、以下のような極めて重い法的責任が発生します。
■加害者本人の責任:
パワハラをしていた本人(多くは上司)は、民法709条の不法行為に基づき、被害者に対して個人的な損害賠償責任(慰謝料など)を負うことになります。
■企業の責任(使用者責任):
企業は「パワハラ防止法(労働施策総合推進法第30条の2)」に基づき、ハラスメントを防止するために雇用管理上必要な措置を講じる義務を負っています。そのため、仮にフキハラがパワハラと認定されれば、会社も民法715条の「使用者責任」として損害賠償責任を負う可能性があります。
■企業の責任(安全配慮義務違反):
さらに会社は、労働契約法第5条に基づき、従業員が安全に働けるよう配慮する「安全配慮義務」を負っています。「上司が不機嫌で職場の空気を悪くしている」という問題を把握していながら、会社が何ら対応せず放置していた場合、企業自身が安全配慮義務違反(民法第709条など)に基づく損害賠償責任を負うこともあり得ます。
このように、フキハラは単なる「不機嫌な人のワガママ」ではなく、加害者本人や会社が法的に厳しく裁かれるべき、明確な違法行為になり得るのです。
2. 【本性看破】人は「自分より下の立場」への態度で正体が分かる
ここで、フキハラを行う人間の本質について、人事の視点から少し深く掘り下げてみましょう。
フキハラをする人の行動をよく観察してみてください。彼らは、社長や役員、大口の取引先の前でも同じように不機嫌を撒き散らしているでしょうか?――答えは「ノー」です。上の立場の人の前では、驚くほど愛想よく、お調子者な態度をとっているケースがほとんどです。
つまり、彼らは「不機嫌になっても反撃してこない、自分より立場が下の人(部下や後輩)」を意図的に見定めて、不機嫌をぶつけているのです。
立場が弱い人への態度=その人の「人間性の底」
よく「お店の店員さんに対する態度で、その人の本性が分かる」と言われますが、これは職場でも全く同じです。
・自分より役職が下だから
・自分より年齢が若いから
・まだ入社したばかりで右左が分からないから
そういった「反論しにくい相手」に対してだけ、挨拶を無視したり、高圧的な物音を立てたり、冷淡な態度をとる。これは、相手を自分と同じ一人の人間として尊重していない証拠であり、その人の「人間性の低さ」や「器の小ささ」がそのまま表れている瞬間に他なりません。
本当に優秀で、人間的にも成熟しているリーダーは、立場に関係なく誰に対しても一定の敬意を持って接します。相手によって態度を激変させ、家庭やプライベートのイライラを部下にぶつけるような人は、どれだけ仕事のスキルが高かろうが、部下を育てるマネジメント能力に欠けていると見られても仕方ありません。
ですから、彼らの不機嫌に直面したときは、「あぁ、この人は自分より立場が弱い人にしか強く出られない人なんだな」と、その冷徹な本性を見限ってしまって良いのです。
3. なぜあの人は不機嫌なのか?当人の心理
相手の本性が見えてくると、彼らがなぜそんな行動をとるのか、その心理背景も分かってきます。フキハラを撒き散らす人の心の中は、大まかに以下の2つの心理で占められています。
① 感情のコントロールができない「幼児性」(自己管理能力の不足)
「寝不足だから」「業務が多くてキャパシティを越えているから」「上司に怒られてイライラしているから」。これらはすべて、その人自身の課題です。しかし彼らは、自分のストレスを自分で処理して機嫌を直すという「大人のマナー」を持ち合わせていません。幼少期の子どものように、「僕は今怒っているんだぞ!誰か僕をケアしてくれ!」と周囲に「察してちゃん」として撒き散らしているのです。精神年齢が極めて未熟だと言えます。
② 不機嫌を「特権」として悪用している(支配欲)
不機嫌でいると、周りの人が「怒らせないようにしよう」と気を遣って、腫れ物に触るように優しく接してくれます。面倒な仕事を振られなくなったり、自分のワガママな意見が通りやすくなったりします。彼らは「不機嫌でいれば、周囲を思い通りにコントロールできる」という歪んだ成功体験に味を占めてしまっているのです。
繰り返します。「相手の不機嫌は、100%その人自身の問題」です。
あなたが何かミスをしたとしても、それを適切に指導するのが上司の役目であり、不機嫌で威嚇するのは指導でもなんでもありません。
4. 明日からできる!フキハラから身を守る3つの自己防衛策
加害者の心理が分かったところで、次はあなたの心を守るための具体的な実践テクニックを3つ紹介します。明日からオフィスで試してみてください。
① 「物理的・心理的」に徹底して距離を置く
一番の特効薬は、その人の視界に入らない、関わらないことです。業務上の会話が必要な場合も、直接話しかけに行かず、できるだけメールやチャットツール(Slack、Teams、LINE WORKSなど)を活用しましょう。テキストコミュニケーションにすることで、相手のトゲのある声やため息を直接浴びずに済み、心理的負担は激減します。
② あえて「いつも通り」淡々と接する(ロボットになる)
相手が不機嫌だと、こちらは嫌われたくなくて、つい顔色を伺ったり、オドオドしたり、必要以上に下手(したて)に出て機嫌を取ろうとしてしまいがちです。しかし、それは相手の思うツボ(支配欲を満たすだけ)です。 相手がどんなに不機嫌オーラを放っていても、こちらは「感情を持たない親切なロボット」になったつもりで接してください。「用件のみを、感情を一切載せず、淡々と、丁寧な敬語で」伝える。相手が放ってきた不機嫌という見えないボールを、キャッチせずにそのまま床にポロッと落とすイメージです。
③ 感情を排除した「事実の記録」をつける
「〇月〇日 14:00頃、挨拶をしたが無視された」「〇月〇日 16:30頃、私のデスクの横で書類を激しく叩きつけた」「〇月〇日 10:00、話しかけたら深いため息を3回つかれた」といった事実を、スマートフォンのメモ帳や個人のノートに、日付・時間・具体的な行動と共に記録しておきましょう。 これは、自分の気のせいではないと再確認して心を保つためだけでなく、後述する人事や窓口に相談する際、主観(嫌な感じがした)ではなく「客観的な事実」としてあなたの身を守る最強の証拠(武器)になります。
5. もう本当に限界……と感じたときの「救済措置」と「相談先」

「朝、会社の近くに行くと足がすくむ」「オフィスにいると動悸や涙が止まらなくなる」「夜、上司の顔がフラッシュバックして眠れない」
もしそんな状態になっているなら、あなたの心と体はすでに限界を迎え、悲鳴を上げています。ハラスメントの恐ろしいところは、真面目な人ほど「まだ頑張れる」「みんなも耐えているから」と我慢を続け、ある日突然、心が完全にポキッと折れてうつ病などのメンタル疾患を患ってしまうことです。
そうなる前に、以下のステップで必ず救済措置を取ってください。
社内の相談窓口・人事部への相談
一般的な企業であれば、コンプライアンス窓口やハラスメント相談窓口、あるいは人事部が設置されています。信頼できる人事担当者や、社内の産業医に相談してください。その際、前述した「事実の記録(メモ)」を提出すると、会社側もハラスメントの事実を把握しやすく、非常に動きやすくなります。席替えや部署異動、加害者への厳重注意など、あなたを守るための具体的な措置を講じてくれるはずです。
社外の公的な相談窓口(無料・秘密厳守)
「社内の人間に相談したら、巡り巡って上司にバレるのではないか」「そもそも会社自体が信用できない」という場合は、外部の専門機関を頼りましょう。あなたのプライバシーは完全に守られます。
【厚生労働省こころの健康・メンタルヘルス】
■こころの健康相談統一ダイヤル
電話番号: 0570-064-556
発信者の最寄りの公的な相談機関(精神保健福祉センターなど)に接続されます。
■【労働問題・ハラスメントの相談】総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署)
解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、いじめ・嫌がらせなど、労働問題全般に関する相談を受け付けています。全国一律の共通番号はなく、各都道府県の労働局や、各地の労働基準監督署内に専門の相談窓口が設置されています。お近くの窓口や電話番号の詳細は、厚生労働省ホームページの「総合労働相談コーナーのご案内」をご確認ください。
究極の救済措置は「環境を変える(転職)」こと
もし、勇気を出して会社や人事に相談したにもかかわらず、「あの人も悪気はないんだから上手くやってよ」「昔気質の職人肌だから、あなたが少し大人になりなさい」などと一蹴されるようなら、その会社組織全体がフキハラを容認しているブラックな体質である証拠です。
そんな冷酷な場所に、あなたのたった一度きりの貴重な人生の時間や、健康な心身を捧げる必要は1ミリもありません。 環境を変えるために会社を辞めることは、決して「逃げ」でも「負け」でもありません。「自分自身の心と人生を守るための、極めて前向きで賢明な撤退」です。フキハラから解放されるために転職活動を始めることは、恥ずかしいことでも何でもなく、自分を大切にするための最も正しい選択なのです。
結び:理不尽な不機嫌に、あなたの笑顔を奪われないで
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
不機嫌ハラスメントの本当の恐ろしさは、被害に遭っている人が「自分が仕事ができないから怒らせてしまうんだ」と自信を失い、本来持っている素晴らしい能力や、仕事に対する情熱を奪われてしまうことにあります。他人の未熟な感情のせいで、あなたのキャリアや輝くような笑顔が奪われるなんて、絶対にあってはならないことです。
世の中には、部下を怯えさせることでしかマネジメントできない上司がいる一方で、メンバー一人ひとりを尊重し、全員が笑顔で安心して働ける環境作りに本気で取り組んでいる会社も、確かに存在します。
傷ついた経験があるあなただからこそ、人の心の痛みが分かり、周りのメンバーを優しく支える素晴らしいチームプレーヤーになれるはず。理不尽な不機嫌に、あなたの未来を潰させないでください。あなたの新しい一歩を、私たちは心から応援しています。
人間関係の良さ、マネジメント力は群を抜いています!
「コア・イノベーション株式会社」の約束

最後に、今まさに「職場の人間関係や上司のフキハラに疲れ果て、安心して働ける場所を探している」というあなたへ、大切なお知らせがあります。
私たち「コア・イノベーション株式会社」では、今回お話ししたような不機嫌ハラスメントや、理不尽な人間関係によるストレスは一切ありません!
コア・イノベーション株式会社の「人間関係の良さ」「上司と部下の適切な距離感」「一人ひとりの可能性を引き出すマネジメント力」は、他社と比べても群を抜いていると、私たち人事が自信を持って太鼓判を押しています。
当社のオフィスには、感情をぶつけるような激しい物音も、理不尽なため息も、誰かの顔色を伺ってオドオドする空気もありません。あるのは、穏やかで前向きな対話と、程よい静けさ、オンオフの切り替えがしっかりした温かいカルチャーです。
「前の職場で、上司の機嫌に怯えながら仕事をしていた」 「ギスギスしたオフィスに疲れて、もう一度自分らしく集中して働ける場所を見つけたい」
そんな想いを抱えている方は、ぜひ一度、私たちの会社の扉を叩いてみませんか? 私たちは、あなたのこれまでの経験だけでなく、その「誠実な人柄」を何よりも大切にお迎えします。
まずは会社の雰囲気を気軽に覗いてみませんか?履歴書不要のカジュアル面談も随時実施しています。あなたとお会いできる日を、メンバー一同、心よりお待ちしています!

ー・-・-・-・-・-・-・-・-
▼ 心理的安全性バツグンの職場で、あなたらしく輝きませんか?
コア・イノベーションでは、私たちと一緒に成長していける新しい仲間を常に求めています。当社は、従業員一人ひとりが持つ能力を最大限に発揮できるよう、サポート体制を整えています。
会社紹介動画で会社の概要・事業内容などを解説しているのでぜひ一度ご覧ください。より詳しく仕事内容や部署の雰囲気などを聞いてみたい方はカジュアル面談も受け付けているのでお気軽にご相談ください!現在募集中の求人はこちらよりご覧ください。




